
くらら、最近元気なくない?何かあった?

うーん…最近なんかメンタル病み気味?っていうか…

あっでも心配しないで!結構病みやすいタイプだからさ!仕事頑張らないとだし、だらけてらんないよね~

待って、その考え方は良くないよ!無理はすればするほど自分を追い込んじゃう!

でもわたしが弱いのがいけないんだし…

くららが悪いんじゃないよ。じゃあ今からゆっくり解説していくから、リラックスして聞いてみて。ストレスは万病のもとだからね。

みくるちゃん…!ありがと~!
こんにちは、ミクルミラクル編集部です。
夜職を続けていると、うまくいかないなという無力感、もう辞めたいなという無気力に陥ってしまうことってありますよね。
俗にいう「病む」状態に陥った時、
「私が弱いから病むんだろうな」
「もっと頑張らなきゃ」
「甘えてるだけかも」
──そんなふうに、自分を責めてしまう夜職の子は本当に多いです。
でも、あなたが病んでしまうのは“心が弱いから”じゃありません。
夜職という仕事そのものが、人の心をすり減らしやすい構造をしているんです。
この記事では、心理学の視点や現場でのリアルをもとに、「夜職で心が壊れやすい理由」と「自分を守るための考え方」をお話しします。
- 心身の不調を感じながらも「もっと頑張らなきゃ」と自分を責めがちな夜職さん
- SNSや周囲との比較で苦しんでしまう方
夜職は、世界一“心を使う仕事”

夜職って、身体よりも“心”を使う仕事です。
お客様を癒して、満たして、気分よく帰ってもらう──それが仕事の本質。
でもその裏では、毎日こんなジレンマを抱えながらバランスを取っています。
- 本当は疲れてるのに、笑顔で接客する
- 嫌なことを言われても、怒れない
- 断ると売上やランキングが下がる不安
心理学ではこうした働き方を“感情労働(エモーショナルレイバー)”と呼びます。
つまり、“心を演じる仕事”です。
ずっと笑顔を作り続けたり、自分の感情を押し込めたりすると、ストレスが少しずつ溜まり、心のエネルギーが削られていきます。
夜職の“病みやすさ”は、実はこの構造のせいなんです。

演技の連続ですから、そりゃあ心が疲れて当然ですよね…
なぜ「自分が弱い」と思い込んでしまうのか

実は、感情労働は何も夜職だけではありません。
ホテルやレストラン、テーマパークなどの世界観が大事な接客業全般はもちろん、営業職、医療職、介護職、カウンセラー、オペレーター、教職なども感情労働です。
ですが、そのなかでも取り分け夜職に従事する女の子が病んでいるイメージ、自分を責めてしまっているイメージがありませんか?
実は夜職というのは先ほど挙げた職業の中でもかなり病みやすいシステムになっているのです。
成果が“見えやすく比べられやすい”仕事だから

夜職は、個人の成果が数字ですべて見えてしまいます。
- 指名数
- 同伴数
- 売り上げ
そして今の時代、お店の中だけでなく、インターネット,SNSでもそれがどんどん可視化されていきますよね。
在籍しているお店の口コミ、SNSでのお客様の率直な感想、掲示板等での時には心無い書き込み…。
それらを目にしてしまって気にしすぎてしまうあまり、他の夜職の子と自分を比べてしまう…。
「頑張ってるのに売上が伸びない」
「あの子のほうが人気」
──そんな比較が、心をじわじわと追い詰めます。

今までは見ないで済んだものが目に入ってくる時代です…
店内でも“強く見せる”文化があるから

「病む=やる気がない」
「メンタル弱い=向いてない」
そんな空気が漂っているお店もあります。
店長に悟られないように振舞ったり、女の子同士でも「マジ病むんだけど(笑)」「わかる~(笑)」等の軽い感じでしか本音を吐き出せないって人、結構いるんじゃないでしょうか?
弱みを見せると追い抜かれる、どんどん周りに置いて行かれる、見限られるという焦りが常につきまとってしまいがち。
だからこそ、苦しくても「大丈夫」と笑ってしまう。
でもそれが、自分のSOSを押し殺すクセになっていくんです。
SNSの“見られる圧力”

写メ日記、X(旧Twitter)、インスタ…。
夜職をしていると、どれも仕事の延長線上にありますよね。
「病んでる姿は出せない」
「キラキラしてないとお客さんが離れる」
──そんな“見せる努力”が、知らないうちに心を削っていく。
人と比べて、数字に追われて、弱音を吐けない。
そんな毎日の中で、限界を超えてもまだ笑っている子が、本当に多いんです。
病みのスパイラル — 心が壊れていく過程

心は、ある日突然壊れるわけじゃありません。
少しずつ、静かに削られていくんです。
- 「ちょっと疲れたけど…」と無理して出勤
最初のサインは、“ほんの少しの無理”です。
「今日くらい頑張ろう」「出ない方が不安」と、自分を奮い立たせて出勤してしまう。
でもその小さな無理が積み重なると、気づかないうちに限界ラインを超えていきます。
休むことはサボりじゃなく、エネルギーをチャージする仕事の一部です。 - SNSで他の嬢を見て焦る
出勤後、SNSを開いて他の子の投稿を見てしまう。
「今日も同伴」「売上すごい」「かわいい写真」──そんな投稿が目に入るたび、「自分は何してるんだろう」と焦りや劣等感が出てきます。
でも、SNSは“ハイライトだけを切り取った世界”。
比べる必要なんて、本当はどこにもありません。 - さらに無理して営業する
焦りを埋めたくて、出勤を増やしたり営業をかけたり。
「結果を出せば気持ちが晴れる」と思って動くけれど、実際は“空っぽの心で走る”ような感覚に陥ります。
頑張る方向が「数字のため」になってしまうと、ますます自分を見失っていくんです。 - 指名が減って、自己否定
「こんなに頑張ってるのに」「何が悪いんだろう」。
指名や売上が落ちると、すぐに自分を責めてしまう。
でも、売上や人気は“その時の流れ”や“タイミング”にも左右されます。
あなたの価値は、数字で測れるものじゃありません。 - 眠れない・食べられない
ここまでくると、体がSOSを出し始めます。
眠れない、食欲がない、胸がドキドキする──これは「怠け」じゃなくてストレス反応です。
人間の心と体はつながっています。
“心の疲れ”は、まず体にサインとして現れるものなんです。 - 「私なんて…」という思考に陥る
気づけば、「どうせ私なんて」「誰もわかってくれない」
──そんな言葉が頭の中をぐるぐるし始める。
でもこれは、あなたが壊れかけている証であって、“性格が弱い”わけじゃありません。
ここで一度立ち止まって、「誰かに話してみる」「1日休む」など、小さなリセットをしてほしいタイミングです。
このループに入ると、休むことすら罪悪感に変わってしまいます。
でも本当は、“休む勇気”のほうがずっと強い行動なんです。
立ち止まることは逃げじゃなくて、次に進むための準備時間です。
セルフチェックリスト:いま、あなたの心はどの段階?

あなたの気づかないうちに心が限界サインを出しているかも。
以下の項目で、いくつ当てはまるかチェックしてみてください。
- 最近、笑う回数が減った気がする
- 「大丈夫」と言いながら、ほんとはしんどい
- SNSを見てると焦ったり、虚しくなる
- 返信や連絡が面倒になってきた
- 寝つきが悪い、または朝起きたくない
- 食欲や体調が前と違う
- 仕事中、心ここにあらずになる瞬間がある
- 誰にも本音を話せていない気がする
- 何をしても楽しいと感じにくい
- 「もうどうでもいい」と思うことがある
- 自分のことを責めがち
- 涙が出ない or すぐ泣いてしまう
- 0〜3個:まだ大丈夫。疲れがたまる前にリセットを。
- 4〜7個:注意サイン。休息・会話・気分転換を意識的に。
- 8個以上:心が限界サインを出しています。誰かに話して、ひと休みを。

結果はどうでしたか?少しでも早く自分の疲れに気付いて下さいね!
心を守るための“境界線”を引こう

夜職で一番大事なのは、「どこまでが仕事で、どこからが自分か」をちゃんと分けること。
この境界線があいまいになるほど、心は削られていきます。
ここでは、自分を守るために意識したい3つの境界線を紹介します。

それがあなたの“心の安全圏”になります!
“お客様”との境界線

お客様の機嫌や言葉に、全部付き合おうとしなくていいんです。
「お客様の評価=自分の価値」ではありません。
- LINEの返信をすぐにしなくても大丈夫。
- 断ったことで離れる人は、最初から“本当のファン”じゃない。
- 「ごめんなさい、今日はオフなんです」と言える自分を大切に。
お客様との関係を“仕事として切り替える力”は、冷たいことではなく自分の心を長く守る力です。
“SNS”との境界線

SNSは便利だけど、心を一番すり減らす場所でもあります。
他の嬢の売上や投稿を見て、焦ったり落ち込んだりするのは自然なこと。
- 比べて落ち込むアカウントはミュートでOK。
- 「SNSを見ない日」を作って、“見ない勇気”を持とう。
- 仕事用とプライベート用を分けたサブアカウント運用もおすすめ。
仕事用SNSはあなたの「お店」みたいなものだと考えてみてください。
開店・閉店のタイミングを、自分で決めていいんです。
“お店”との境界線

お店も大事だけど、あなた自身の心と体の方がもっと大事。
どんなに良い子でも、連勤すれば誰だって疲れます。
- 「店のため」より「自分のため」に優先順位をつけていい。
- 本当にしんどい日は、勇気を出して1日休む。
- 「今日は無理」をちゃんと伝えるのも、プロの判断です。
店の期待に応えようとする優しさは素敵だけど「壊れる前に休む勇気」こそ、本当の強さ。
しっかりとメリハリをつけて、休むと決めたらとことん休む!
そうした方が次に出勤した時のパフォーマンスも良くなり、調子よく働けるはずです。
あなたの心を守れるのは、最終的にあなた自身。
まずは、「これは仕事の私」「これは本当の私」と分けて考えることから始めてみましょう。
誰も“心の面倒”を見てくれない現実

夜職の世界では──
- 店は数字を見て、
- お客は癒しを求め、
- SNSは結果しか見てくれない。
つまり、誰も“あなたの心のコンディション”までは気づいてくれません。
だからこそ、自分で自分をいたわる力=セルフケアが必要です。
1. ストレス解消のルーティンをつくる

ストレスを“ゼロにする”のは無理。でも、“減らす仕組み”はつくれます。
ポイントは、「自分が落ち着く感覚」を知ること。
- 仕事終わりに、好きな香りのアロマを焚く
- サウナやお風呂で汗を流す(心のデトックス効果あり)
- 夜風を感じながら5分だけ散歩
- お気に入りのカフェで30分スマホを見ずに過ごす
お気に入りのルーティンを作って実行するだけで、脳が「今は安全圏」だと感じて、少しずつ心の緊張がほどけていきます。
「リラックスの時間=自分へのご褒美」だと思ってください。
2. 心のノートをつける

SNSやLINEでは、本音を出せないことが多いですよね。
だからこそ、“誰にも見せない自分専用ノート”を持ってみてください。
書き方は自由です。
・今日うれしかったこと
・ムカッとした一言
・ちょっとした自分のがんばり
1日3行でもOK。頭の中のモヤモヤを外に出すことで、感情が整理されていきます。
ポイントは、「きれいに書こうとしない」こと。
殴り書きでもいいし、泣きながら書いてもいい。
ノートは、あなたの味方であり、避難所みたいな存在です。
3. カウンセリングを受ける勇気を持つ

「カウンセリング」と聞くと、少しハードルが高く感じるかもしれません。
でも実際は、“心のメンテナンス”みたいなものです。
美容院に行くのと同じように、体のマッサージに行くのと同じように。
心にも、プロに委ねる時間があっていいんです。
最近は、オンラインで気軽に受けられるサービスも増えています。
「ちょっと話を聞いてほしい」だけでも十分。自分を整える手段のひとつとして、知っておくと安心です。

海外ではカウンセリングを受けることはかなり一般的。カジュアルに利用してみてくださいね。
“病む”のは、優しさの証拠

夜職で病む子ほど、実は人の気持ちを感じ取る力が強いんです。
空気を読む、相手に合わせる、気づいてしまう──だから疲れる。
でも、それは弱さじゃなくて優しさなんです。
本当に心が荒んでいる人は、そもそも病みません。何も感じないから。
感じてしまうあなたは、人間らしさを持っている証拠です。
おわりに

病むことは、恥じゃありません。それだけ“頑張ってきた証”です。
「病む=終わり」じゃなくて、「病む=気づけた」ということ。
もう無理に頑張らなくて大丈夫。
これからはちゃんと自分のペースで、“心が笑える働き方”を見つけていきましょう。
あなたの弱さは、壊れるほど人を思いやれる強さです。
読んで頂きありがとうございました☆